【スポーツと眼〈1〉】連覇の秘策? 甲子園Vの慶応高が目を鍛えている
人間が五感から得る情報の8~9割は視覚によるといいます。野球のピッチャーが投じる150キロのボールに目がついていかなければ、打ち返すことはできません。また、サッカーではドリブルをしながらも相手や仲間の動きを視野にとらえて、パスやシュートを繰り出します。スポーツにおいても視覚は重要な役割を担いますが、視覚を鍛えることはできるのでしょうか? 「スポーツと眼」をテーマに取材を進めていきます。
高校野球
点が消える?
最初に動画を見てほしい。
青色の点が3つ見えるだろう。
次に中心部にある緑の点を凝視する。
青色の点が消えなかっただろうか?
(※動画は日本スポーツビジョン協会がさまざまな資料を参考にして作成)
日本スポーツビジョン協会の普及養成担当ディレクター、上坂実氏が言う。
「もちろん実際に消えたわけではありません。見過ぎると、見失うものがある。目の使い方によって、見え方が変わるという例です」
スポーツでは、よく「ボールをよく見よう」とアドバイスされる。これは間違いなのだろうか?
「凝視は力みを誘発することもありますし、スポーツにおいて周辺の情報は重要なので、見失うと困りますよね。トレーニングによって、見失わないようにすることが可能です」
目を鍛えるということか?
「うーん、目を鍛えるという表現は誤解を招きますね。動体視力のトレーニングでもありません。目から入った情報を、脳で処理、判断して、体を使って出力するまでのサイクル全体を鍛えます」
もう少し分かりやすく説明してほしい。
「打撃であれば、ボールがよく見えただけではヒットになりません。ボールを見て、それに反応して、体が思う通りに動いて初めて、パフォーマンスがアップしたと言えます。そのサイクル全体を鍛えるのです」
それを鍛えると、どうなるだろうか? 例えば、打撃の神様こと川上哲治のように「ボールが止まって見えた」と言えるようになるのだろうか?
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1969年(昭44)生まれ。横浜出身。
93年に入社し、プロ野球の横浜(現DeNA)、巨人、大リーグ、NPBなどを担当した。著書「松井秀喜 メジャーにかがやく55番」「イップスは治る!」「イップスの乗り越え方」(企画構成)。
日本イップス協会認定トレーナー、日本スポーツマンシップ協会認定コーチ、スポーツ医学検定2級。流通経大の「ジャーナリスト講座」で学生の指導もしている。
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