世界で海洋プラスチック問題への関心が高まるなか、日本では2020年7月1日からレジ袋の有料化が義務化された。これを機にエコバッグを持ち歩くようになった人も多いと思うが、ここで日本の伝統である風呂敷に注目してみるのはどうだろうか。風呂敷は運ぶモノの形に合わせて包み方を変えられるうえ、丸洗いができて衛生的だ。
2019年にイギリスで誕生した「ROOP(ループ)」というブランドは、風呂敷の包み方から着想を得た風呂敷バッグを販売している。このバッグは、リーフ包みという包み方をベースにしたシルエットと、髪飾りのシュシュのようにボリュームのある持ち手が特徴的だ。風呂敷を参考にしつつ、サテン生地を使ったり持ち手をアレンジしたりと、デザイナーのオリジナリティが光る。
風呂敷バッグは「何かを作るならサステナブルな形で実現したい」というデザイナーの想いから、布の余剰生地もしくはヴィンテージの織物でできている。制作にあたって新しく購入するのは金具とゴムだけだ。デザイナーのナターシャ・フェルナンデス・アンジョ氏は余剰生地を販売するファブリックショップで働いたことがあり、そこで考えたことが今につながっているという。
風呂敷バッグはすべてナターシャ氏による手作りだ。同氏は常に人々のニーズに合わせて制作でき、生地が無駄にならないという理由から、少数限定品を定期的に販売するという方法をとっている。新しい風呂敷バッグがインスタグラムで公開されるのを、心待ちにしている人も多いそうだ。価格はひとつ65ポンド(約8700円)で、海外発送にも対応している。
日本の文化である風呂敷をエコな視点でとらえ、インスピレーションの源泉にしているケースは他にもある。たとえばコスメブランドのラッシュは、風呂敷を参考にしたラッピング商品「Knot Wrap」を販売しており、10年間のうちに日本で182万枚以上を売り上げたという。同社の商品を見ると、生地を工夫することで、風呂敷でもかなりモダンな雰囲気を出せることがわかる。
あなたも素敵な布を見つけたとき、それを風呂敷にしてみたらどうだろうか。小物の色を変えるだけでも、ガラッとイメージチェンジできそうだ。
【参照サイト】 ROOP
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July 21, 2020 at 06:02AM
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