
パスカル・ボニファスさん|フランス国際関係戦略研究所(IRIS)所長
ロシアのウクライナ侵攻を受け、スポーツ界でもロシアとベラルーシ除外の動きが続いています。戦争の責任と代償。選手個人にそれを負わせてもいいのでしょうか。フランス国際関係戦略研究所(IRIS)のパスカル・ボニファス所長(66)に話を聞きました。
――テニスの4大大会、ウィンブルドン選手権の主催者がロシアとウクライナ選手の出場を禁じ、選手らから批判されています。判断を聞いて驚かれましたか。
「驚きはありません。ウィンブルドンは英国のボリス・ジョンソン首相の方針に反応したまでです。ジョンソン首相はロシアとベラルーシ選手に、出場する場合はロシアのプーチン大統領や戦争に反対していることを表明するよう求めました」
「選手からすればある種の脅しと言えます。戦争に反対している選手はいても、公表することは別問題だからです。ロシアやベラルーシに家族や親族がいれば難しい」
「選手に表明させることを避けるために、ウィンブルドンは除外を選びました」
――ジョンソン首相はどうしてこのような方針を出したのでしょうか。
「プーチンに反対している連立国の中で、先頭に立ちたいからです。彼は英国内で(スキャンダルがあり)問題を抱えているので、ポジティブなイメージを前に押し出したいという狙いがあるのでしょう」
――ウィンブルドンの決定は「差別」という批判もあります。不公平だと思いますか。
「不公平です。ロシアやベラルーシの選手全員がプーチン氏を支持しているという仮定に基づいて、集団的な罰を与えるのは不公平でしょう。それに、国籍で判断するのは間違っています」「テニス選手の多くは、戦争に反対しています」
「同じテニスの4大大会でも全仏オープンは除外をしない、異なる決断をしました。だから受け入れがたい差別です」
――5月のイベントであなたは「国籍による全面除外は、プーチン氏には勝利と受け止められる」と発言しました。どういうことですか。
「国籍で選手をひとくくりに…
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