サッカー日本代表、三笘の先制ヘッドは決意表明なのか？──田口有史が語るスポーツ名場面 Vol.43 - GQ JAPAN

三苫薫、圧巻ヘッドにカメラマンも驚いた！

サッカー日本代表は、2026年W杯北中米大会に向けてスタートを切った。注目していたのは三笘薫だ。カタール大会では主に途中出場。ジョーカーとして決定的な仕事をこなしたが、スペイン戦で田中碧の逆転ゴールを演出したプレイは大会を象徴するシーンだ。

さて、3月24日のウルグアイ、28日のコロンビアとのキリンチャレンジカップ2023 では、新生日本代表の中心選手となっていくであろう三笘に狙いをしぼって撮影にのぞんだ。

国立競技場で行われた第1戦を引き分けていただけに、大阪のヨドコウ桜スタジアムに舞台を移したこの日のコロンビア戦は何としても勝ちたいところだ。となると、日本代表は開始直後から前がかりになると予想される。事前抽選の結果、前半の撮影ポイントは日本が攻めるサイドが割り当てられた。自分のくじ運に感謝した。

ウルグアイ戦で先発だった堂安はベンチスタート。期待の三笘は2戦連続の先発出場だ。準備は整った。新生日本代表の中心選手として、三笘の躍動に期待が膨らむ。

すると、その瞬間はいきなりやってきた。開始3分、右サイドから守田英正がダイレクトクロスをあげる。見失わないように夢中でボールの先にレンズを向けると、そこに三笘が飛び込む！自身の身長を上回る183cmの相手DFダニエル・ムニョスに競り勝った三笘は、高い打点のヘディングシュートで先制ゴールを決めた。“三笘シフト”が見事にハマった瞬間だった。

残念ながら、日本代表はその後逆転負け。十八番とも言えるドリブルはあまり見られなかったが、後半9分にピッチを退くまで、三笘は効果的なプレイでチームを牽引した。ドリブラーのイメージを覆す圧巻のヘディングシュートは、三笘の決意表明のように映った、と言ったら大袈裟だろうか。

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