静岡県障害者スポーツ協会は30日、障害者スポーツに関する情報を一元化した拠点施設「ふじのくにパラスポーツ情報センター」を静岡市葵区の県総合社会福祉会館に開設した。障害者らの相談に応じたり、スポーツを楽しむための幅広い情報を提供したりするパラスポーツコンシェルジュを配置し、県内のパラスポーツの裾野拡大を目指す。
東京パラリンピックのレガシー(遺産)継承や、スポーツを通じた共生社会の実現を目指して、同協会や県などは今年8月、全国初の官民連携組織「ふじのくにパラスポーツ推進コンソーシアム」を設立し、障害者スポーツの振興に取り組む態勢づくりを進めている。
障害者スポーツに関する相談窓口はこれまで、県障害者スポーツ協会が担っていたが、相談者と競技団体などをつなぐマッチング機能に課題があった。パラスポーツ情報センターには、日本パラスポーツ協会公認のパラスポーツ指導員がコンシェルジュとして常駐し、より専門的なアドバイスを提供するほか、クラブの選手募集や大会情報などを提示するなどしてマッチング機能を強化する。
相談に訪れた人が、自分に適したスポーツを選べるよう体の状況を測定したり、実際の競技用具に触れたりすることもできる。2023年度は毎週火、木曜、24年度からは平日は毎日開所する。
開所式には関係者約30人が出席した。同協会の大胡田茂夫副理事長はあいさつで「県民とのパラスポーツに関する情報のキャッチボールが円滑に、着実にできるように努めたい。活動を注視してほしい」と呼びかけた。
(政治部・大沼雄大)
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