
メジャーなプロスポーツチームのない福井だが、最近、街中のポスターやイベント会場、SNS上でよく見かけるスポーツチームがある。野球やサッカーなど5競技のチーム。県はこの5チームを「ふくい県民応援チーム」と位置づけ、昨年、「
福井国体きっかけ
野球の「福井ネクサスエレファンツ」、サッカーの「福井ユナイテッド」、ハンドボールの「北陸電力ブルーサンダー」、フットサルの「福井丸岡
RAYS誕生のきっかけは、2018年に県内で行われた福井国体だ。
「勝つたびにスタジアムが沸き、喜びを県民と分かち合えた」。サッカー成年男子の県代表チームを主将として優勝に導いた橋本真人選手(32)が振り返る。
各競技の会場には大勢の県民が詰めかけ、県代表の選手たちに声援を送った。福井県は天皇杯(男女総合優勝)と皇后杯(女子総合優勝)を獲得。当時、競技力向上対策課長として国体に携わった西川聡・県交流文化部長は、「スポーツで県民が一体となり、県全体の元気につながった」と実感した。
県は国体の盛り上がりを機に、スポーツを交流人口の拡大や地域の活性化につなげようと、20年3月、市町、スポーツ団体、経済団体などと「県スポーツまちづくり推進機構」を設立。5チームに「ふくい県民応援チーム」を委嘱した。今は福井ユナイテッドで活躍する橋本選手は、「また県民と盛り上がれる雰囲気を作りたい」と話す。
魅力発信、ファン獲得
「FUKUI RAYS」の愛称は機構が公募し、21年3月、1033件の中から選ばれた。福井を構成する嶺北と嶺南の「嶺」にちなむ。嶺の文字は「頂」を意味し、トップを目指してほしいとの願いも込められている。
各チームには、次の三つの任務が課されている。
〈1〉福井の魅力を全国に発信 県外で試合をする際に福井をPR。SNSで県内観光地などの情報も発信する。
〈2〉ファン獲得 スポーツ教室や地域活動に参加してファンを獲得。選手を小中学校の体育の授業に派遣し、運動意欲や体力を高める。
〈3〉スポーツ活動の促進 スポーツイベントを開催して県民がスポーツをする機会を拡大する。
福井には、日本野球機構(NPB)の球団やJリーグのクラブなどメジャーなプロスポーツチームがない。県スポーツ課は「スポーツの熱を維持していくには、普段から応援できるチームやスポーツができる環境作りが不可欠だ」と、RAYSの効果に期待する。
住民の愛着心育む
スポーツを生かしたまちづくりは全国各地で広がっている。スポーツ庁は昨夏の東京五輪の盛り上がりを一過性のものにしないように、「スポーツ・健康まちづくり」優良自治体認定表彰制度を21年に創設。30自治体が表彰を受けた。このうち兵庫県西宮市は、甲子園地域を「スポーツ関連ビジネスの聖地」としてブランド力を高め、人口減少のペースを緩めようと取り組む。
福井工大の舩越達也准教授(スポーツマーケティング学)は「スポーツを通じたまちづくりは、チケットやグッズの販売、観光という経済面だけでなく、住民の地域への愛着心を育むなど心理面の効果も期待できる」と話す。
24年春には北陸新幹線が県内で開業する。県文化・スポーツ局の猪嶋宏記局長は「スポーツで人を福井に呼びやすくなり、ビジネスや人が成長するチャンス。県民を結びつける象徴でもあるRAYSには、新幹線で県外からやってくる人と福井を結びつける役割も期待できる」としている。
ニュースをわかりやすく伝える「New門@福井」。5月は「FUKUI RAYS」をテーマに連載します。
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