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【小林至教授のスポーツ経営学講義】スポーツ健康産業展で感じた「地方創生とまちづくり」 DXは小さな町でも個人でも、世界に向けて発信しマネタイズすることを可能に(1/2ページ) - ZAKZAK

イチロー氏の実兄、SUW社の鈴木一泰社長(左)も出展。筆者と旧交を温めた =7月29日、東京ビッグサイト

日本最大のスポーツ・健康産業展「SPORTEC」が3年ぶりにフル開催された。コロナ禍とDXがもたらした市場環境の変容、そしてアフター東京五輪などスポーツが直面する課題はさまざまにあるが、業界関係者はどのように対処しようとしているのか、会場(東京ビッグサイト)で見て、感じたことを述べてみたい。

他の先進国に比べて日本のスポーツ産業が未成熟であり、それゆえにノビシロがあるという状況は、SPORTECが初めて開催された2009年から変わっていないどころか、その差はむしろ拡がっている。五輪前はいよいよ日本にもキャッチアップのときが来るとの高揚感もあったが、そうはいかず、コロナ禍からの再起動もMLBや欧州サッカーのスタジアムの様子からも垣間見られるように、日本は立ち遅れている。

事前に出展社数も来場者数もコロナ前に迫る勢いだとは聞いていたものの、日本のスポーツ産業の停滞を踏まえると、ある種の諦念感に包まれている可能性もあるのではないかと思っていたが、期待は良い意味で裏切られた。90メートル四方のホール3つをぶち抜いた広大な会場は、趣向を凝らした展示ブース・イベントで大変な賑わいであった。

賑わいを支えていたのはコロナ禍で大ブームとなっているゴルフ関係もあるが、触媒としてのスポーツへの期待が大きかったように感じる。スポーツ×健康、スポーツ×美容、スポーツ×エンタテインメントなどなど。わたしがモデレーターを務めた2つのセミナーも、スポーツ×(かける)がテーマであった。

ひとつはスポーツコンテンツの魅力をいかに地方活性化につなげるか、つまりスポーツ×地方創生をテーマに、日本テレビでスポーツ推進事業を統括する佐野徹さん、東京五輪で開閉会式の演出を統括した日置貴之さん、三遠ネオフェニックスGMのアンディ秦さんに登壇いただいた。

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