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【仙ペン】やっぱり歴史は繰り返す - スポーツ報知

◆JERA セ・リーグ 巨人4×―3広島(29日・東京ドーム)

 不要不急の人でなし記者でも心に決めていることはある。ベンチの采配批判だけはしない―。結果はどうであれ、その時点での「最善策」だったのだ。

 ただ、年に何度かは辛抱たまらず禁を犯してしまうことがある。最近だと27日の阪神戦(甲子園)。歴史的大敗を喫したけど、舌打ちしてしまったのは試合開始前のことだ。

 「チッ、秋広がスタメンじゃないって…」。相手先発が左腕だからか。それはいいけど伊藤将ですよ。右打者だって、どうせ手も足も出ないんだから。

 案の定…というのは、もちろん後付け。だけど代打で登場した55番の打球を見ましたか。火の出るような三塁ライナー。あの試合唯一の見せ場でした。

 実際、ここ何日かは秋広のプレーを見たくて巨人のゲームを見ているようなものだ。こんな気持ちは久しぶりだな。それこそ松井さんのルーキーイヤー以来かもしれない。

 そんなわけで新たな伝説がゴールデンウィークとともに始まりました。「秋広のプロ初本塁打はゴジラの始球式待ち」なんて言ったの誰だよ。僕です。すいません。

 このメモリアル弾、自分で布石を打っているのが素晴らしい。広島先発のコルニエル。速いし変化球もエグい。こんな投手の攻略法は一つだけ。少しでも球数を投げさせ、早めのお引き取りを願うしかない。

 3回の2打席目。秋広は粘りに粘ってコルニエルから10球も稼いだ。そして降板直後の7回に一発。あの10球がなかったら、どうなっていたことか。

 それにしても、ある意味で大谷を超えたマンガ的な翔タイム。中田翔はホントにカッコいいな。秋広に「見とけよ」ってベーブ・ルースばりの予告アーチじゃないか。

 松井さんのプロ1号だけど、実は負け試合で生まれたものだった。1993年5月2日のヤクルト戦は1点及ばず。本日も歴史は繰り返すのか、それはそれでいいかも…なんて思ってたら、グッとくるよ。

 30年前のその試合で決勝3ランを放ったのは古田さんだった。試合後のコメントは「でも、明日の1面は、松井くんにとられちゃったね」。まさか、中田も同じこと思ってたりして。

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