2023年のスポーツ界は満員の観客席からの声援が選手を後押しした。新型コロナウイルスによる規制が緩和され、多くの競技で「声出し応援」が復活。米大リーグでは大谷翔平が2度目の最優秀選手(MVP)に選ばれ、大谷を中心とした「侍ジャパン」はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶりに世界一を奪還した。制限なくワンプレーに興奮できる環境が戻ったスポーツ界の「アレ」これに沸いた一年だった。
◆MLB
大谷満票、2度目MVP
米大リーグで大谷が投打「二刀流」の可能性をさらに広げた。打者では44本塁打で日本選手初の本塁打王に輝き、投手でも10勝を挙げて2年連続「2桁勝利、2桁本塁打」。2年ぶりのア・リーグのMVPはメジャー初の2度目の満票受賞となり、歴史を塗り替えた。
日本代表としては3月のWBCで決勝の米国戦に指名打者で先発出場しながら、九回はマウンドに上がった。エンゼルスの盟友マイク・トラウトから三振を奪って世界一を決めた瞬間は、球史に残る名場面となった。
シーズンでは7月のタイガースとのダブルヘッダー第1試合でメジャー初完封、直後の第2試合では指名打者で2本塁打を放った。記録にも記憶にも残るプレーを見せ続けた。
9月に右肘を手術し、来季は打者に専念する予定。オフにはエンゼルスからフリーエージェント(FA)となり、ドジャースのユニホームで迎える新シーズンも目が離せない。【角田直哉】
◆プロ野球
阪神38年ぶり日本一
プロ野球は阪神が18年ぶりにセ・リーグ優勝、日本シリーズも制して38年ぶり2度目の日本一になった。選手がリーグ優勝を意識し過ぎないように岡田彰布監督が使った表現「アレ」はスローガン「A.R.E.」となり、ユーキャン新語・流行語大賞に選ばれた。
1985年はランディ・バース、掛布雅之、岡田のバックスクリーン3連発など猛虎打線がけん引したが、「守りの野球」を掲げた今季はリーグ1位の防御率に加え、四球を重視して得点力も向上。選手個々の役割は明確で、素材の良い生え抜きの若手が躍動した。
パ・リーグはオリックスが3連覇。日本シリーズは南海が阪神を降した64年以来、59年ぶり2度目の関西対決だった。【荻野公一】
◆車いすテニス
国枝引退、パラ初国民栄誉賞
車いすテニス界の歴史が大きく変わった。パラリンピック3大会で男子シングルスの金メダルを獲得し、4大大会全制覇と合わせた「生涯ゴールデンスラム」を達成した国枝慎吾さんが1月に現役引退を発表した。3月にはパラスポーツ選手として初めて国民栄誉賞を受賞した。
代わって現役高校生の小田凱人(ときと)が台頭。6月の全仏オープンで4大大会史上最年少制覇を飾り、7月のウィンブルドン選手権も初制覇した。【川村咲平】
◆高校野球
慶応、107年ぶり制覇
全国高校野球選手権(夏の甲子園)で慶応(神奈川)が史上最長ブランクとなる107年ぶり2度目の優勝を果たした。「エンジョイベースボール」を掲げ、自主性を重んじたチーム作りで高校野球に新風を吹かせた。
春の選抜高校野球大会は山梨学院が春夏通じて山梨県勢初の甲子園制覇を遂げた。【長宗拓弥】
◆WBC
「史上最強」侍J、3度目頂点
「史上最強」メンバーが集結した野球日本代表「侍ジャパン」がWBCで3大会ぶり3度目の頂点に立った。
栗山英樹監督(当時)の下には大谷やダルビッシュ有、吉田正尚、村上宗隆、山本由伸ら日米で活躍する選手が集結。日系選手として初めてラーズ・ヌートバーを招集し、前例にとらわれずドリームチームを作った。
米マイアミでの準決勝メキシコ戦は不調だった村上のサヨナラ打で逆転勝利。決勝の米国戦は若手救援陣からダルビッシュ、大谷へとつなぐ黄金リレーで競り勝ち、日本球界の明るい未来を見せた。【角田直哉】
◆ボクシング
井上尚、2階級4団体統一
プロボクシングの井上尚弥が新たな偉業を成し遂げた。昨年はバンタム級でアジア勢初の快挙となる主要4団体の統一王者となったがスーパーバンタム級に階級を上げた今年は7月に日本男子2人目の世界4階級王者になった。12月26日には、史上2人目となる2階級での主要4団体王座統一に成功した。【村社拓信】
◆ラグビーW杯
桜の戦士、1次Lで散る
9~10月のラグビー・ワールドカップ(W杯)フランス大会で「OurTeam」を合言葉にした日本代表は1次リーグでイングランド、アルゼンチンに善戦も黒星となり、2勝2敗。2大会連続8強の目標に届かなかった。【角田直哉】
◆陸上
北口、やり投げ日本勢初の金
8月の陸上世界選手権(ブダペスト)では、日本選手の快挙が相次いだ。
女子やり投げの北口榛花(JAL)は4位で迎えた最終6投目に66メートル73をマークし、女子投てき種目では世界選手権、オリンピックを通じて日本勢初の金メダルに輝いた。
男子100メートルのサニブラウン・ハキーム(東レ)は準決勝で9秒97を出し、2大会連続で決勝進出。10秒04で6位となり、2022年大会(10秒06、7位)を上回った。【岩壁峻】
◆サッカー女子W杯
なでしこ8強、宮沢得点王

7~8月のサッカー女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会で日本代表「なでしこジャパン」は前回の16強を上回るベスト8。4勝1敗の成績と内容は世界的に評価され、宮沢ひなたが5ゴールで2011年大会の澤穂希さん以来、日本勢2人目の得点王に輝いた。スペインが初優勝した。【尾形有菜】
◆団体球技
自力で五輪切符続々
自力でのオリンピック出場から遠ざかっていた男子日本代表の団体球技でパリ五輪予選突破が相次いだ。それぞれ2021年東京五輪に開催国枠で出場したバスケットボールは48年ぶり、ハンドボールは36年ぶり、バレーボールは16年ぶりの自力切符だ。
バスケは8~9月に沖縄などで開催されたワールドカップ(W杯)でフィンランドに勝って欧州勢から初白星を挙げるなど19位となり、アジア最上位に与えられる出場権を手にした。ハンドは10月にカタールであったアジア予選で優勝。バレーは9~10月に東京で行われた予選大会で出場圏内の2位に入った。【石川裕士】
from "スポーツ" - Google ニュース https://ift.tt/oKmY40u
via IFTTT
Bagikan Berita Ini








0 Response to "熱狂全開、快挙後押し スポーツ回顧2023 - 毎日新聞"
Post a Comment