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スポーツでの暴力、積み上がる処分 通報窓口の成果と課題と次の提言:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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 この1月は、スポーツ界で忘れてはならない二つの出来事から10年の節目となった。2013年、大阪市立桜宮高の男子バスケットボール部主将が、顧問から受けた暴力などを理由に自死したことが明らかになったほか、女子柔道の日本代表選手への監督・コーチによる暴力・ハラスメントも発覚した。再発を防ぐべく、それ以降に競技団体が整えた相談・通報窓口はどう使われているのか。

 朝日新聞では、五輪種目がある競技団体を中心に、その実情と課題を聞き、27団体から回答を得た。

 通報や相談の件数、調査に乗り出した件数、指導者や関係者の処分に至った件数は別表の通り。

 日本バスケットボール協会への83件の相談は、12歳以下の現場が約7割を占めたという。中身は、暴言などの不適切指導が52%、ハラスメントが30%、暴力が6%だった。

 コンプライアンス推進グループの吉田長寿GMは「小学生のカテゴリーが多いことに注目している。教育者でない人もコーチになっているケースがあり、子どもへの指導の仕方がわからず、指導法を勘違いしているマインドをどう変えていくかが課題」と現状分析をする。

 日本バレーボール協会は近年の傾向について、「暴力に代わって、暴言に関する相談が増加している」という。殴る蹴るなどは減ったものの、暴言や威圧的な指導が依然として幅を利かせている一面がみえる。

 相談する側がまず心配なのは、プライバシーの保護だ。匿名だと調査に着手できないため、基本的には実名での相談が求められる。

 その点では、回答したうちの14団体で、受付窓口を弁護士に委託するなど、外部が関与する。全日本テコンドー協会では「相談があった場合、事務局には件数が知らされるのみで、内容の秘密が守られる」としている。

 調査や処分判断が、身内への甘さを排除し、中立的になされるのか、も大事な要素だ。

身内主義の完全な排除は「困難」の声も。後半では各団体が指摘する課題や識者の提言を紹介します。

 日本サッカー協会は、「調査…

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